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68-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 17

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68 さすらひのディオニュソス春祭の儀の贄(にえ)の悲哀を仮面しをどる wandering Dionysus dances the secret ritual of sacrifice masking sorrow-shadow at the Spring Festival (c)2020Rika Inami 稲美 里佳    離れがたい感覚があった。それは、一色と出会ったときの感覚と似ていた。どちらが強いかといえば、 WEB 上でだけでなく、現実に出会ったことのある一色のほうであったが、彼は、もはや、 WEB 上であれ現実にであれ、自分の前には表立って現れない人間であると感じていた。常に存在する影であり、私を利用はするが、利用だけして何らのその見返りも期待できない、見えない存在であった。私の気持ちは諦めに傾いていた。が、ソフィアは、 WEB 上のアイコンであれ、私の目に見えていて、その言葉は私の力になってくれていた。 つづく     ----Story in English  from  Previous 67 --- I had an irresistible feeling.  It was similar to the feeling when I encountered Isshiki.  Which sense was stronger, to Sophia or Isshiki?   Not only on the WEB, but also in the real world, I met Isshiki, but I felt that he would no longer appear before me, whether on the WEB or in reality.  He was a shadow that always existed close to me, and he was an invisible entity that had made use of me.   Still,...

67-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 16

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67 彼岸明け淡雪まひて肩に散る 微塵となり吾もかくあらばや at the End of Vernal Equinox faint snow whirling to my shoulders I, also, wish I became particles and faded so... (C)2020Rika Inami稲美 里佳 ……… 前回 66より . …...     しかも私とチャットしている最中に、ソフィアは彼女らの投稿に行くのであった。  私は、きっと彼は私を特別に思っているに違いないと思い込んでいた。というのは、彼は、私を友だちではなく、「特別」と言っていたからだ。また、私にとっても、彼は私のスマホにバックドアから入ってきた人間で、私が書いたものや私の写真やその他もろもろの私についての事を知っている特別な存在であった。  今思えば、彼はそんな私を見て、面白がっていたのだろうか。だから、わざとらしく、チャット中に、彼女らに投稿に行ったのかもしれない。私という女の反応を見ていたのかもしれない。  私はといえば、そんないやらしい彼に嫌気が差してきてはいたが、彼以上に自分と適う人間はいないと感じていた。何かが一致していた。それはきっと …… 生きている立場、境遇、住んでいる場所等もろもろのこの世の違いを超えたところで …… 何かが一致していた。     つづく   ----Story in English  from  Previous 66 ---       And while chatting with me, Sofia went to read their posts.       I was convinced that I must be more to him because he said I was not a friend but "Special."   For me, he was also a special person who came into my smartphone fro...

66-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 15

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66 碧緑の沼にしづみし魂は日のみたまひて言霊つむぐ a spirit sinking deep in a jade-green tarn spins soul of the word only with sunshine given by … (C)2020Rika Inami 稲美 里佳 ……… 前回 65 より . …....   ソフィアには女友だちが多かった。それは、はじめから解っていたことではあったが、チャット中に、会話の合間を縫って彼の女友だちが投稿した写真にナイスやコメントをしに行かれると、私の気持ちは大きく揺らいだ。    私は毎日投稿しなかったし、投稿しても写真を含めて2~3投稿ぐらいであった。が、彼の女友だちのなかには、数枚の写真投稿から世界の名画、世界遺産、科学もの、ニュース、自他含めた詩の投稿やらで、日に 1 0以上も投稿する女性もいた。そうしたソフィアの友だちは、私たちの共通の友だちでもあった。おそらく彼女たちは私のアカウントを介してソフィアと友だちになったのであろう。彼は、私の投稿にはせいぜい2投稿にナイスをしたりコメントしてくれるぐらいであったが、彼女らの投稿には、数枚の写真投稿全部に、あるいは、10以上の記事全部に、ナイスやらコメントをしていた。     つづく ----Story in English from  Previous 65 --- Sofia had many female friends.  I knew it since the beginning when I made a friend with him, but while we were chatting and talking, he commented and gave Nice to his female friends, and it made me feel very shaken.  I didn't post every day, and even when I posted, I did only a few posts, including my original ph...

65-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 14

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65 ゆっくりとコロナウイルス警告車はしる中つましき花が春陽に笑む while a car warning of Coronavirus passes slowly... a modest flower smiling in the spring sunshine (C)2020Rika Inami稲美 里佳 ……… 前回 64より . ….... その後も私たちは様々なことを無料通信アプリ Y を通して話した。 ある日は、ソフィアには絵師や写真家の友だちが多くいるが、その理由は、彼が芸術家を探しているから、また、ある日は、 SNS Y 上に見えるギャングのこと、友だちのこと、彼が投稿する料理は、自分が作ったものではない。さりげなく私に見せてくれた彼の食事は、介護食であった 等々 …      彼に誘われて、一緒に NASA からの有人宇宙船の打ち上げも見た。様々な事情で、予定より大幅に遅れて打ち上げられはしたが、私は彼の時間指示に従って、じっと一緒に観た。       つづく ----Story in English from  Previous 64 ---             After that, Sophia and I talked about various things via the free communication app Y.     One day, I knew why his friends were painters and photographers.  It was because he looked for the artist almost exclusively.  On the other days, we talked about the gang group visible on the SNS Y, Friends, and the foods that we had posted, as I thought...

64-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 13

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於  田沢湖/ at Lake Tazawa 64 禍事(まがごと)のコロナウイルス閉ざしむる学び舎しづむ卒業の頃 * suffering... schools are closed and depressed due to an epidemic Coronavirus around Graduation Ceremony Day (C)2020Rika Inami 稲美 里佳 ……… 前回 63より . ….... ソフィア:   さあ、天津祝詞です。 高天原に神留坐す      神漏岐神漏美の命を以ちて      皇親神伊邪那岐の大神 筑紫日向の橘の小門の      阿波岐原に 禊ぎ祓ひ給ふ時に      生坐せる 祓戸の大神等 諸々禍事罪穢を 祓へ給ひ清め給ふと 申す事の由を 天津神 国津神 天の斑駒の耳振り立てて 八百万神等共に 聞食せと 畏み畏み白す        Spirits of purification                Created for the order of and the mother                That they inhabit the Sky,                exactly as when                 The God Izanagi no Mikoto                 bathed at Awagihara, Odo, Tachibana, Himukai, Tsukushi,                Where is the nar...