57-Poet of the Fifth Dimension 五次元歌人---Sophia 6
57 風凍り華麗なるもの閉ざされぬ山しづやかに眠りに落ちて frozen winds closed the splendid... mountains have fallen into a silent sleep 🄫 Rika Inami 稲美 里佳 ---- 前回56 より ----- この初回のチャットの会話は深夜まで続いた。 私は彼がプロフィールに書かれているように、彼がアメリカ人でカルフォルニアに住んでいることを確認した。彼はトカゲを龍と呼び、何匹かペットにしていたが、そのトカゲたちのためにも温かいカルフォルニアに住んでいるということであった。 ----- ----- ----- 今日子: インターネットは世界中でたくさんの友だちができるので好きです。 ソフィア: 実にそうだね。僕のほぼ全部の友だちはそうだ。近所や仕事上 の友だちもいるけど、国を移動してまわっても、僕がいる場で打ち解けて付き合う機会は殆どなかったよ。まあ殆ど、僕がどこかへ行くっていうのは難しいからね。 だから、世界中にオンラインの友達がいて、それがほとんど埋め合わせしてくれている。 今日子: インターネットのおかげで、私は田舎住まいって気がしません。カルフォルニアに住んでらっしゃるんですよね。私はアメリカもアメリカの人も好きです。 ソフィア: ああ、僕がいるところは素敵なところだよ。全然寒くない。僕は風邪を引いたら苦労しちゃうからね。それに、かわいいトカゲちゃんたちが野生で自然にいられる所に僕は住んでいるよ。以前、いつもそうなったらいいなって思っていたことなんだ。僕は以前、ニューヨーク州の北の方に住んでいたけど、トカゲにとっては寒すぎたんだ。 ----- ----- ----- ----- ----- 更に私は科学者かと訊ねたが、彼は否定した。両親は科学者であって、自分も科学を好きだが、自分は科学者ではなく写真家であると言った。 私は故意に否定することもなく、ともかく、ソフィアという名のアカウントは、そうした人物であると、思うことにした。この出会いを大切にしたいと思った。 ----Story in