導きの現(うつつ)を辿る不可思議さ尋ねしものの自づ見えきて how mysteriously God has led me to live in the reality-- what I've been looking for becomes visible as it is (C)Rika Inami 稲美 里佳 Y608 前回107 よ り いつしか華乃は、短歌もつくるようになっていた。そんな創作意欲旺盛な彼女だったが、 Haiku-Tanka コミュニティには投稿しなくなっていた。私自身、ほとんどコミュニティには投稿せず、独自にやっていたので、それについては特別なことではなかったが、久しぶりに私の短歌にコメントを入れにきてくれた華乃が、突然、ぽつりと言った。 「実は、わたし、アーノルドに破門を言い渡されたんです」と、華乃は言った。 「破門」 …… 自由気ままに何ら束縛されず、自分の詩心を短歌という定型詩で表現しているだけの私は、「破門」という仰々しい言葉に驚いた。 「どうしてですか?」 「ちょっとまずいことを Haiku-Tanka コミュニティで言ってしまって、アーノルドがカンカンに怒ってしまったんです」 アーノルドはアメリカの詩人で、コミュニティーの管理者の一人であった。彼は俳句創作に長け、数々のコンクールで受賞し、また短歌も独自に研究していた。コミュニティのなかでは大きな看板詩人であり、唐突にコミュニティに加入した私を受け入れてくれたのも彼であった。 つづく The Story in English From Previous 107 Before I knew it, Kano had started to write tanka poems. Although she was very creative, she had stopped posting to the Haiku-Tanka community. However, when she came to comment on my tanka for the first time in a while, she suddenly said, "Actually, I've been excommunicate
コメント
コメントを投稿